能登半島地震から約1年が経過いたしました。被害を受けられた皆様に改めてお見舞いを申し上げます。
今回は地震による自動車の損害とその対策についてご案内いたします。
1.東日本大震災における自動車の損害について
地震による自動車の損害で記憶に残るのは、東日本大震災で発生した津波による自動車の流失ではないでしょうか。駐車中の自動車が複数台まとまって海に流される映像が報道され、地震という自然災害の脅威をまざまざと見せつけられました。
経済産業省の報告によると、平成23年7月時点で約53,000台の被災自動車が仮置場に保管されたとのことです。
(出典:東日本大震災における対応状況について-経済産業省)
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/haikibutsu_recycle/jidosha_wg/pdf/029_06_00.pdf
仮置場に保管される以前に処分された自動車や流出した自動車を含めると、ここに書かれた何倍もの自動車が地震によって被害を受けたことが想像できます。
2. 地震・噴火・津波による自動車の損害例
・倒壊物による損傷:電柱や建物・看板などの下敷きになる
・地割れや地盤沈下による損傷:地割れに落ち込む、地盤沈下で車両底部が損傷する
・火災による損傷:ガス管の破裂や電気系統のショートによる火災が自動車へ延焼する
・土砂崩れによる損傷:土砂崩れに巻き込まれ自動車が埋没する
また、地震・噴火・津波により自動車が損害を被った場合、修理費用や代替車両の購入費用などの直接的な経済的損失が生じることはもちろん、「事業に必要な自動車がなく事業が再開できない」などの副次的な経済リスクが発生する可能性があることも注意しておきたい点です。
3.自動車保険の車両保険の補償では地震・噴火・津波による損害は補償されない
自社の所有する自動車に地震・噴火・津波で被害が発生した場合に、「車両保険で補償してもらえる」と思われる方もいらっしゃると思います。しかし、残念ながら「特約」を付帯していない限り車両保険は地震・噴火・津波による損害を補償しません。
次章で補償対象とする「特約」の一例をご紹介します。
4.地震・噴火・津波 車両全損時定額払特約とは?
地震・噴火・津波による自動車の損害に備える保険として「地震・噴火・津波 車両全損時定額払特約」という特約があります。(保険会社によって呼称が違うことがありますが、各保険会社でほぼ同一の内容で販売されています)
車両保険にご加入のお客さまがオプションとして加入できる特約で、地震・噴火・津波による自動車の損害を補償します。
地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約には、一般的な車両保険と異なる特徴的な点があります。
1)自動車が全損と判定された場合のみ支払い対象となる
地震・噴火・津波が原因で自動車が全損となった場合のみ支払い対象となります。
地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約に定める全損に該当する主な条件は次のとおりです。
◆自動車に次のすべてを満たす損害が発生した場合
・ルーフの著しい損傷
・3本以上のピラーの折損、断裂またはこれと同程度の損傷
・前面、後面ガラスおよび左右いずれかのドアガラスの損傷
◆自動車が流出または埋没し発見されなかった場合
◆運転者席の座面を超える浸水を被った場合 等
この特約で定義されている全損は一般的な車両保険で定めている全損とは異なりますのでご注意ください
2) 地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約の注意点
地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約は保険会社によっては、大規模地震が発生した場合などにご契約ができない等の制限が設けられるケースがあります。
また車種や保険条件に制限がありますのでご注意ください。
いつ起こるか分からない大規模地震に備え、事業継続・再建のための防御策として地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約を検討されることをお勧めいたします。
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2025年1月承認 B24-201708
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2025.02.03