オフィス移転マニュアル
移 転
1.プロジェクト委員の選定
移転が決まったら、社内で移転の担当者とそのサポートを行うメンバーを決めましょう。全体を把握して段取りのわかるディレクターの役割をする人がいると、作業効率も上がり、無駄のない作業が行えます。
社内はもちろん、社外の委託業者の対応や社内全体のスケジュール立てなど、時間と手間のかかる作業です。コミュニケーションを図りながら協力できる体制を整えましょう。
2.移転物品リストの作成
移転は整理整頓を行う絶好のチャンスです。必要な物は重要度に合わせて3?5段階に分けてリストアップします。捨てる物も、リサイクルできる物とそうでない物とに分けて資源を大切にしましょう。自己判断できないものは必ず管理者や持ち主に確認をとり、作成したリストの情報は担当部署で共有できるように公開しましょう。
3.移転先のレイアウト作成
各部署や責任者に要望を聞いて什器などのレイアウトを行いましょう。複数の意見が重なる場合があるので調整しながらまとめましょう。特殊な物(IT機器やOA機器、貴重品類)については所有者や専門の担当者、リース担当会社などに問い合わせてから配置を決めましょう。
また、空調の排気口や吹き出し口、コンセントなどの位置を確認しましょう。防災や防犯のためにも避難通路を確保し、障害物を多く作らないなどの注意を払いましょう。
4.関連業者との打ち合わせ
IT機器やOA機器の配線や配置、設置するために工事が必要なものや、運搬に特殊な技術が必要なものなどもあるので関連業者と綿密な打ち合わせをする必要があります。引越し業者などに見積りを依頼して作業内容と金額をきちんと把握できるようにしましょう。追加の作業や引越荷物破損の際の保険などの確認も必要です。
現在ではこのような手間のかかる作業や手配を代行してくれる業者もあるので、そのような業者に任せると、時間が空いた分、仕事に専念できるという利点もあります。
5.社内オリエンテーション
Iどこから手を付けるのか?仕事をしながらの移転作業、協力しながらの確認作業。日頃から各社員とコミュニケーションを図っておくということが大切です。第三者の目で見てもらいアドバイスを得るのも得策です。オリエンテーションを行い社員一人ひとりが参加する意識を持ちながら、お互いのテリトリーを評価し、最善策を立てて作業に取り掛かりましょう。
6.梱包・事前準備
業者にお願いするものと社内で行うものを分けて、箱の重さの統一など、作業する人のことを考えながらすすめます。大きい箱には軽いものを、小さい箱には重いものを入れます。入れたものが何か分かるように箱の表に記載します。油性マーカーやヒモ、古新聞やクッション材などは大きさを2?3種類に切り分けておくと用途別に利用できます。できるだけ同じ場所に保管してあったものをまとめて、箱に貼るラベルには、部署名、移転先のビルの階数やレイアウト番号も書いておきましょう。
ラベルの色は部署ごとに色を分けて使用します。
- 移転先の階数
- 部署
- レイアウト番号
以上を、部署ごとに仕分けるためにラベルの色を変えて、一目で見てわかるようにしましょう。数字には特に気をつけましょう。上下左右で読み違いがおこる可能性が高いので慎重に。
段ボールはリサイクルされるので剥離性のあるものがベストです。
太書きの油性マーカーで濃いめのはっきりしたものがよいでしょう。誰もが読めるように書いてください。急ぐからと雑な書き方では読めないこともあります。
段ボールを重ねても見えるように、ラベルの貼る位置に注意します。ラベルは側面の見やすい位置に貼りましょう。
7.搬出・搬入
物によっては事前に運び出す場合もありますし、運ぶのに専門の技術が必要な物もあります。移転先で初めに使う物や当日使う物ばかりを集めて、いつでも持ち出せるようにしておくと便利です。